vol.8 愛とは

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今日は長女がルーヴル美術館展に行きたいと言ったので、国立新美術館に観に行きました。

国立新美術館は「森の中の美術館」をコンセプトに、波のようにうねるガラスカーテンウォールが美しい曲線を描いている南側と、円錐形の正面入り口とともに個性的な外観で2007年に黒川紀章氏の設計によって建てられました。

緋色のシンボルマークは、ユニクロ等のロゴを手掛けた佐藤可士和氏によるものです。

ルーヴル美術館は、フランスのパリにある世界最大級の美術館で、所蔵品は48万点以上あります。今回の展覧会には、「愛」と言うテーマで73点が展示されていました。

人間の根源的な感情である「愛」について、ヨーロッパでは古代の神話から、宗教画、風俗画へとその表現を変えて描かれています。

紀元前に栄えた古代ギリシャや古代ローマでは、様々な神様の神話が生まれ、その場面を描いた絵画や彫刻がたくさん作られました。この神話によく登場するのが、愛の神様アモル(ラテン語)、=キューピットです。アモルの弓矢で心臓を射抜かれるとそのすぐ後に見た人を好きになってしまうと言われています。

アモルがどの絵にもほぼ登場する神話の絵では、男性は暴力、女性は魔性で愛が表現されています。

そして神話の絵には、構図が違っていても体にまとう布の色が赤と青であり、色のトーンがどれもほぼ同じではないかと今回気付きました。

次にキリスト教の宗教画では、子が親を敬う愛を中心とする親子愛が描かれています。古代神話とは対照的に愛する人のために自分を犠牲にする愛が見出されています。

その後、17世紀のオランダ、18世紀のフランスでは、現実世界に生きる人間の恋愛模様が盛んに描かれるようになり、19世紀には田園の若い羊飼いや農民の清らかな恋をテーマにした牧歌的な表現へと移ります。

愛とは形ある物ではなく、人それぞれの心の中で解釈されるもので、今回の展覧会からも時代の背景によっても影響されるものだと思われます。

あなたにとっての愛とは? ともし質問されたら、あなたは何と答えますか。

人に与えるもの、人を許すもの、人を受け入れるもの、生きていく上で必要なもの、心が温かくなるもの・・・・・様々な表現があって自分の中でも解釈がその時々によって変わるものかもしれませんね。

おまけ

今回のルーヴル美術館展は、愛がテーマであったので、ピンクを基調としてまとめてあり、最初のブースの壁もピンクでした。その効果か若い人たちが多く観に来ていました。またジュニア用の観音開きの小さめの紙のガイドもあり、大人でも参考になるものでした。

https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

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