vol.6 ショパンの雨だれの前奏曲

ブログ

春の訪れと共に雨の降る日が多くなりましたね。先日の雨の日も家で過ごしていたのですが、ふとショパンの雨だれの前奏曲を思い出しました。子供のころピアノを習っていて、ショパンの曲が大好きでこの曲も一生懸命練習した曲の1つです。ショパンが恋人のジョルジュ・サンドとともに過ごしたスペインのマリョルカ島で作られたもので、終始刻まれるラ♭(フラット)が雨音のようで思わず目を閉じて聞き入ってしまう透明感のある曲です。

フレデリック・ショパンは1810年3月1日にポーランドの首都ワルシャワ近郊で生まれ、教育者である父はフルートとヴァイオリンを、母はピアノと歌を得意とし、幼い頃からピアノに親しんでいました。音楽学校を卒業後、演奏家、作曲家として音楽の都ウィーンに赴き、そしてパリへと活動の場を移していきます。

パリで共通の友達を介して流行作家のジョルジュ・サンドと出会います。出会ってから数年後サンドの2人の子供と共にマリョルカ島に移り住むのですが、島での生活は決して快適な状況ではなかったそうです。しかし島は温暖で海に囲まれ、景色は美しく、結核の持病を持つショパンを日々気遣うサンドのおかげで数多くの曲を生み出しています。

そんなある日、サンドが外出中に急に雨が降り出し、その雨音を聞きながら作られたのがこの雨だれの前奏曲でした。

これからの季節雨が多くなりますので、雨の日にゆったりとしたおうち時間を楽しむのにこの曲を流してみてはいかがでしょうか。

参考文献:音楽の友出版社 ONTOMO作曲家辞典「ショパンの生涯と主要作品」より

コメント